2014年9月25日木曜日

【読書】世界を歩いて考えよう

「社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう! / ちきりん 」
を読みました。

この ちきりんという方の物の見方は、
新しい発見というか、別角度からの視点があり
非常に参考になりました。
いくつかの気づきも得られ、自分自身に良い刺激となりました。

ちきりんさんの他の書籍も読みましたが、
どの書籍も一貫して「自分の頭で考えろ」ということを
メッセージとして伝えておられる印象があります。
タイトルも然りです。

それは、堀江貴文さんの書籍にも感じられます。
「THINK」はIBMの社是でもありますね。
考えているようで、本当は何も考えていないのが我々です。
これをきっかけにもっと、考えようと思った次第です。
(いくつかの気付きが得られた部分を自分のために残しておきます。)


1981年 7年後のオリンピック開催地がソウルに決定

1984年 日本の紙幣デザインが全面改定され、伊藤博文がお札から消える

1988年 ソウルオリンピック開催

この時の紙幣刷新の理由は「偽造防止」であり、
公式には「韓国への配慮」はその理由ではないのですが、
そのような背景があったのではないか。



ブラジル旅行では、多くの日系移民二世、三世の方と話し、
彼らの話す日本語の丁寧さに驚きました。
これは「日本語の進化が止まっているから」と説明されます。
言葉は生きたまま使われると進化します。
そもそも言葉は昔から変化してきたのであって、
「正しい日本語」などというものが時を越えて存在するわけではありません。


ケニアでサファリを経験し、一番価値があったと思うのは、「生きるために食べる」という、
生き物の人生におけるシンプルかつ重要な原則を再確認できたことにあります。
そこには「かわいそう」も「生活苦」もありません。
生きるためには食べ物を射止めなければならないし、
狙われた方は、必死で逃げねばなりません。
「食べるために生き、食べられてしまわないように生きるのです。」

「今日、生きるために、生きています」
…「何のために生きているのか?」と問われたら私はそう答えるでしょう。
私が今日、生きている理由は、明日も生きるため以外のなにものでもありません。
それが生き物の人生なのです。
「シンプルに生きいていきたい 。
難しいことを考えるのはやめて、悩まず、シンプルに生きよう」、
サファリを経験して以来、私は迷いなくそう思えるようになりました。


「人間の人生より大事な美術品」という概念。
「無尽蔵で、無価値で取るに足りない多数の人間の存在」が、
何百年、何千年も後の博物館の観客を感嘆させるためには必要なのです。

「人は皆、平等」とか「人権」と言い出すと、こういった芸術を生み出すことは不可能です。
独裁者、絶対権力者と、想像を絶する格差の下にある大多数の大衆の存在があって、
ピラミッドもタージマハールもルクソールも存在しえるのです。
虫けらのように扱われた命が夢のような宝を生み、
何千年も後に、それら奴隷たちの子孫にあたる私たち観光客を
感嘆させてくれるというわけです。

人間なんて、いずれ露と消え、後世まで残るのは石と砂でできた無機質な建造物だけです。
そう思うと、日々のあれこれに一喜一憂することがなんだかバカらしく感じられます。

どんなにじたばたしても、一人の人間が生きられるのはたかだか百年です。
反対に、数千年残るものは「生きていなかったもの」ばかりです。
「命ある者」は、生きているその時こそ、目一杯楽しんで過ごすべきということなのでしょう。

ユーロ危機で取りざたされる国には、
ギリシャ、ポルトガル、スペイン南欧の国が多いのですが、
実はこういった国々は、すばらしく豊かな国ばかりです。

まず、どこも食事がすばらしいです。
欧州でも北欧やドイツなど北に位置する寒い地域の料理には、
保存の利く塩漬けや酢料理、根菜類が多くなります。
地中海に面した温暖な気候帯にある南欧では、
新鮮な魚介類も豊富だし、取れたての生野菜をふんだんに楽しめます。
調理とは、南欧では「美味しく食べるための方法」ですが、
北欧では「保存して冬を乗り切るための方法」なのですから勝負になりません。

また、太陽の光の量の違いも圧倒的です。
旅行者として北欧に白夜やオーロラを見に行くのは楽しいでしょうが、
あんな日照時間が短いところに住むのは気が進みません。
反対に、ポルトガル、スペイン、ギリシャや南イタリアの日差しは、驚くほど明るくて暖かく、
ひなたぼっこをしているだけでリラックスできます。
加えて、みんなペースがゆっくりでセコセコしていません。
のんびり過ごしたい人にはぴったりのスローモードです。
必ずしも収入が高そうでもないのに、涼しい高原に「夏の家」を、暖かい場所に「冬の家」を持ち、
長期休暇に数週間の別荘生活を楽しむ人達を見ていると、
経済力とは異なる生活の豊かさを感じます。
一方で、誰も彼もが早目に引退したいと考えていたり、
仕事中でも平気でおしゃべりをはじめ、大笑いしているなど、
たしかに経済成長を続けるには難しいかもと思えることも多々ありました。

それにしても、いつ行っても曇天で気の滅入るロンドンや、
「最も美味しい食べ物はジャガイモとソーセージだ」というドイツ、
太陽の光を得るためにわざわざ飛行機に乗って移動する必要がある北欧が経済発展し、
「神様からの贈りもの」と言われるほどに美しい海や島々を持つギリシャが
財政破綻の危機に苦しむことは、とても興味深いことです。
人間も国も、恵まれ過ぎていると頑張らなくなるのでしょうか?


戦い続けるシンガポール
シンガポールは、「都市国家である」ということです。
その面積は東京23区ほどに過ぎません。
こんな小さな国が、ごく近い大国の中国から干渉を受けず、
さらに宗主国であったイギリスから独立してやっていくには
普通の国と同じことをしていては成り立ちません。
経済が上手くいかなければ、すぐにどこかの国に属国扱いされてしまうという
強い危機感が、彼らにはあるのです。
そしてこの危機感が、シンガポールをやや極端とも言える「生き残り政策」に走らせ、
アジアでもっとも裕福な国となる原動力になりました

おそらくみなさんは、シンガポールエアラインが
「世界で最もサービスレベルの高い飛行機会社」と評価されていることをご存じでしょう。
では、なぜ彼らのサービスはそんなにすばらしいのでしょうか?
これもシンガポールが都市国家だからなのです。
それがゆえに、彼らの飛行機路線には「国内線」がありません。
シンガポールエアラインのすべての路線は、国際線なのです。
そして、国際線には常に競争があります。
しかも競争相手は常に「最も手強い相手」なのです。
そのため彼らは、世界中の顧客が求めているニーズを調べ上げ、
世界中の航空会社が提供しているサービスを徹底的に分析しました。
そしてどこかひとつの飛行機会社でよいサービスを見つければ、
すぐにそれを他の路線にも取り入れます。
こうやって彼らは「世界一のサービス」を作り上げていったのです。

現在の日本社会が抱える難しさは、
このような、国民の大半が合意できるシンプルでパワフルなスローガンの欠如
なのだとも言えるでしょう。

「海外の国を訪問することにより、日本の豊かさを身に沁みて理解できた」

「長時間働いて給与も安く、日本の中では決して裕福とは言えない立場にある自分も、
実はものすごく恵まれた環境にいたのだ」と何度も思い知らされました。

「日本にはない可能性が、これらの国にはあるよね」と何度も感じたのです。






「あらゆる旅はその速さに比例してつまらなくなる。」
(ジョン・ラスキン)

なんしか、カッコいい大人になろう。



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